―芸術サロン・報告―

感動と陶酔に満ちたH22年最後の「ハート芸術サロン」

                                          常務理事  尾島正男

 

前報にて案内の発足3周年記念クリスマス・コンサートは、予定どおりに坂本紀男先生を迎えて成城サローネ・フォンタナで盛会に開催できました。今回は先生の3回目の出演で、43名の参加を得ての3時間は感動に満ちたコンサートでした。以下にトークと歌唱に加え皆さんの感想を紹介します。

  ――――――――――――――――――記―――――――――――――――――――


T;先生の両親(霧島昇と松原操)の思い出と一世風靡の愛染かつら等

  今回の中心は、なんと言っても坂本先生の唄とトークでした。1940年(S15年)生れで当時一世を風靡した映画「愛染かつら」の主題歌の主人公たる両親の長男として幼少の逸話の数々を話され、本人以外には語れない話に引き込まれ、「旅の夜風」や「誰か故郷を思わざる」等霧島昇のヒット曲の先生の歌唱に全員陶酔しきった1時間でした。また伴奏の坂本栄美子さんは氏のお嬢様で呼吸もぴったりで比類のないコンビに感心するばかりでした。

  この前に顧問の遠藤卓朗氏の「城ヶ島の雨」や当会の高江津義寛・芸術監督の唄がバライテイー加えコンサートの楽しさを大きくした。

U;坂本先生による合唱指導の効果

  恒例の「みんなで歌おう」の時間は、先生の特別指導により「旅の夜風」始め5曲を素晴らしいピアノ伴奏に合わせて

歌い、歌い出だしのアクセントのつけ方

でかくも良くなる等指導の効果は抜群で、一般の素人合唱は音程がマチマチで「雑唱」と称すが、当会は立派な合唱だ!とお褒め頂きすっかりよい気分となりました。

 

V;坂本先生親子を囲む交流会の盛り上がり

  今回女性は10名参加されて、皆さん自身やお母さんの影響で懐かしい歌のレコードを聴きなれており、先生のお声が霧島昇さんの再来と思われるなど、殆んどの皆さんから先生に感謝と感想の発表が続々あった。

  男性も負けずに先生との交流を行い、最近連続参加の石渡日出男氏などついに

「旅の夜風」の踊りを先生の前で披露して、先生も始めて知ったと大層喜ばれた。

 

W;今回の各人から寄せられた感想を順不同で一部紹介する。

○ 石原幸正氏(主催幹事)「皆様のご協力で43名の参加を得て盛大に3周年記念コンサートも無事終わることが出来ました。回を重ねるごとに絆の深まりを覚えます。」

  網屋真哉氏(ハートの会理事)

「お疲れ様でした。コンサートは素晴らしかったですから、多少の赤字は仕方がないと思いましょう。ほんとにそれを上回る出来でした。

終了後の意見交換も皆さんからいい意見が出て、これからの会の成功を予感させました。

それにしても、石原さんの奮闘振り、頭が下がります。及ばずながらお手伝いさせていただきます。」

遠藤正昭(イギリス在住15年) 

「昨日の芸術サロンはいつもにも増して素晴らしい内容で本当に感激致しました。

坂本先生は御歌だけでなく語りも素晴らしく、特に雪の降る街をでは左手だけの 伴奏を紹介され歌い始められると同時にイギリスの冬を思い出しました。

雪に音があるのか、雪で何も聞こえなくなるのかあの独特の雪の気配を思い出し、御歌の間中涙を隠すのに苦労致しました。改めて石原

幹事長、高江洲芸術監督初め皆様方に御礼申し上げます。 

                                 

○森下直路(当会理事)

「今回の芸術サロンも盛会で、素晴らしい会合でしたね。色々な方とお話が出来てとてもよかったです。

 坂本紀男先生の“荒城の月”や“旅の夜風”には泣かされました。実によかった。このような素晴らしいプロの方々のうたごえと伴奏を身近で聞き、共に飲み、親しく語らえる本当の意味での芸術サロンは、日本ではなかなか出来ないことです。 関係者の方々に感謝します。

  ハートの会の趣旨は正に人間の感動を元に交流して団結することで、今回の 成果はピッタリで、36回目のハート芸術サロンは本年の有終の美を飾った。